「理学療法士になって5年。せっかく勉強してきたのに、給料がほとんど上がらない…」
「結婚も考えているのに、この収入でやっていけるのかな…」
「養成校も増えているし、10年後も今の仕事はあるんだろうか…」
好きで選んだ仕事でも、理学療法士の将来性はやっぱり気になりますよね。
私自身も、2年目で限界を感じて転職しました。残業が多く、このまま働き続ける自分の将来が想像できなかったからです。
整形外科に移ってからは、整形外科分野に専念できるようになり、入退院の書類からも解放されました。残業はほぼゼロで、職場は家から5分。勉強会に行く気力も戻り、臨床のスキルも伸びました。
そして、転職と並行して始めたのがブログです。
正直に言うと、理学療法士は給料が上がりやすい仕事ではありません。それでも職場を選べば生活が安定し、自分のために使える時間をつくれる仕事です。
この記事では、理学療法士の将来性が不安視される3つの理由と、それでも生き残る理学療法士の特徴を、現役PTの本音で解説します。
読み終わる頃には、漠然とした不安が「自分は次に何をすればいいか」に変わり、5年後の自分を少し楽しみに思えるようになっているはずです。
将来が不安で、検索しては落ち込むことを繰り返している人は、ぜひ最後まで読んでください。
理学療法士としてのあなたの将来は明るいです。ただし、何も手を打たなければ、の話です。
結論|理学療法士の将来性は「職業」ではなく「選び方」で決まる
先に結論をお伝えします。
理学療法士は、給料が大きく上がりやすい仕事ではありません。これは事実です。
でも、仕事がなくなる職業でもありません。将来が明るいか暗いかを分けるのは、職業そのものではなく「どこで、どう働くか」の選び方です。
具体的には、次の3つです。
- 「専門」と言える分野を持つ
- 給料の額ではなく「時給」で職場を選ぶ
- 空いた時間で、臨床以外の収入の柱をつくる
この3つを意識するだけで、同じ理学療法士でも5年後の景色はまったく変わります。
将来が不安なのは、あなたが弱いからではなく、まだ何も選んでいないからです。
理学療法士の将来性が不安視される3つの理由
まずは、なぜ「理学療法士に将来性はない」と言われるのか。その理由を公的なデータで確認しておきましょう。不安の正体がわかると、打つべき手も見えてきます。
理由1|養成校の増加で理学療法士が増え続けている
日本理学療法士協会の統計によると、理学療法士国家試験の合格者は累計236,390人です(2026年3月末時点)。令和5年度の213,735人から、わずか2年で2万人以上増えています。
養成校は全国に278校あり、入学定員は合計14,589人。毎年1万人以上の新しい理学療法士が生まれ続けています。
人が増えれば、1人あたりの希少価値は下がりやすくなります。「理学療法士は飽和する」と言われるのは、この数字が背景にあるからです。
(出典:日本理学療法士協会「統計情報」2026年3月末現在/2026年10月3日確認)
理由2|診療報酬改定に収入が左右される
病院やクリニックのリハビリの収入は、国が決める診療報酬で決まります。職場がどれだけ頑張っても、1単位あたりの値段を自分たちで上げることはできません。
2026年度(令和8年度)の診療報酬改定でも、疾患別リハビリテーション料の点数は据え置きでした。たとえば運動器リハビリテーション料(Ⅰ)は、1単位185点のままです。
さらに今回の改定では、ベッドの上だけで行うリハビリ(離床を伴わないもの)は1日2単位までとなり、点数も90%に減らされる見直しが入りました。
つまり、職場の収入が自然に増える流れは期待しにくい。これが「給料が上がらない」と言われる根っこにあります。
(出典:厚生労働省「令和8年度診療報酬改定」関連資料)
理由3|経験年数を重ねても給料が伸びにくい
厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士の推定年収は443.6万円です。前年の444.1万円から、ほぼ横ばいでした。
※この調査は4職種をまとめた数字で、理学療法士だけの数字ではありません。
私が最初に働いた病院では、管理職がすべて外部からの採用でした。何年頑張っても上のポストが空かず、「ここで続けても給料の伸びはこの程度か」と先が見えてしまったのを覚えています。
年収を上げる具体的な方法は、理学療法士は稼げない?年収をアップさせる為の5つの方法でくわしく解説しています。
頑張りが給料に反映されにくいのは、あなたの努力不足ではなく仕組みの問題です。
本当に危ないのは「理学療法士」ではなく「職場任せの働き方」
ここまで読むと、「やっぱり将来性はないのか」と落ち込むかもしれません。
でも、ここからが本題です。
「飽和」と言われても求人がなくなるわけではない理由
理学療法士が増えている一方で、高齢化は今も進んでいます。とくに訪問リハビリやデイケアなど、介護保険分野の需要はこれからも続きます。
私は4年目に転職エージェントのレバウェルリハビリに登録したことがあります。そのとき提案されたのは、訪問リハビリやデイケアの求人が中心でした。
希望していた整形外科の外来とはずれていましたが、「求人がある分野には、ちゃんとある」と肌で感じた出来事でした。
ただし、求人の数や条件は地域によって大きく違います。ネットの平均の数字より、自分の住んでいる地域でどんな求人があるかを知るほうが、ずっと役に立ちます。
将来が厳しくなるのは、何も選ばずに働き続ける人
2年目の頃の私は、残業が多く、希望の部署にもなかなか行けず、休みも固定ではありませんでした。
それでも「みんな同じだから」と思って、しばらくは何も選ばずに働いていました。
でも、職場の給料の仕組みも、昇進の枠も、自分では変えられません。職場に将来を預けたままでは、何年たっても状況は変わらなかったと思います。
職場に将来を預けたままでは、その職場の将来以上にはなれません。
将来性がないと言われても生き残る理学療法士の3つの特徴
では、同じ理学療法士でも、将来の不安が少ない人は何が違うのでしょうか。私の周りや自分の経験から見えてきた特徴は3つです。
特徴1|「専門」と言える分野を持っている
理学療法士が増えるほど、「なんでもできます」より「この分野なら任せてください」と言える人が選ばれます。
私は転職して整形外科に専念できるようになってから、勉強会に行く気力が戻りました。学んだことを翌日の臨床ですぐ試せるので、スキルが伸びるのも早かったです。
分野を絞ると、勉強の方向が定まり、成長のスピードが上がります。
整形外科に興味がある人は、理学療法士の転職に整形外科がおすすめな5つの理由と選び方も参考にしてください。
特徴2|給料の額ではなく「時給」で職場を見ている
同じ月給でも、サービス残業が多い職場では、1時間あたりの給料、つまり時給は下がっています。
前の職場は、サービス残業が当たり前でした。今の職場は残業がほぼゼロで、家から5分。通勤も含めて、職場に縛られる時間が大きく減りました。
月給だけで比べると見えませんが、時給で見ると、その差ははっきりします。
ただし、注意点があります。残業代がきちんと出る職場では、残業が減ると年収も下がることがあります。時給が上がるのは、あくまで「サービス残業がなくなる場合」です。
月給が同じでも、働く時間が減れば、あなたの1時間の価値は上がります。
特徴3|空いた時間で臨床以外の柱をつくっている
給料が上がりにくいなら、給料以外の収入の柱をつくればいい。私はそう考えて、転職と並行してブログを始めました。
残業がなくなって時間ができたからこそ、始められたことです。
臨床だけに将来を預けていないという安心感は、想像以上に大きいものです。職場で嫌なことがあっても、「自分にはほかの道もある」と思えるだけで、心に余裕が生まれます。
収入の柱が1本だけだと、その1本が揺れたときに一緒に揺れてしまいます。
将来が不安な理学療法士が今日からできる3つの行動
最後に、今日からできる行動を3つ紹介します。どれも、仕事を辞めずに始められることです。
① 今の自分の「本当の時給」を計算してみる
まずは、今の自分の時給を出してみましょう。
計算はかんたんです。
月の手取り ÷ 1か月に職場に縛られている時間(サービス残業・通勤を含む)
思っていたより低い数字が出たら、それがあなたの不安の正体かもしれません。くわしい考え方は、理学療法士は稼げない?年収をアップさせる為の5つの方法でも解説しています。
② 5年後に「専門」と言いたい分野を1つ決める
次に、5年後に「この分野なら任せて」と言いたい分野を1つ決めてください。
そのうえで、「今の職場で伸ばせるのか」「職場を変えないと伸ばせないのか」を考えます。今の職場で伸ばせるなら、続ければいい。伸ばせないなら、それが職場を見直すサインです。
③ 転職エージェントに登録して、自分の地域の求人を知っておく
3つ目は、転職エージェントに登録して、自分の地域の求人を知っておくことです。
先ほどもお伝えしたとおり、求人の数や条件は地域によって違います。ネットの平均より、「自分の地域でどんな求人があるか」を知るほうが、自分の市場価値を正確につかめます。
ここで大事なのは、辞めなくていいということです。
私も4年目にレバウェルリハビリに登録しましたが、今の職場の条件が良かったので、転職はしていません。登録したまま、今も同じ職場で働いています。
実際に登録してみてわかったことは、次のとおりです。
- 入力は5ステップだけで、すぐに終わった
- 登録しても、今の職場に伝わることはない
- 担当者は30代くらいの男性で、落ち着いた丁寧な対応だった
- 提案は訪問リハビリ・デイケアが中心で、希望していた整形外科の外来とはずれていた
レバウェルリハビリは、訪問リハビリやデイケアなど介護保険分野に強いエージェントです。急性期や回復期など医療保険分野を希望する人は、ほかのエージェントと併用するのがおすすめです。
なお、「年収が上がる」「非公開求人が多い」といった口コミも見かけますが、私は内定や年収交渉まで進んでいないので、そこは確認できていません。
レバウェルリハビリについては、レバウェルリハビリの評判|現役PTが正直レビューでくわしく書いています。ほかのエージェントと比べたい人は、理学療法士の転職サイトおすすめ3選も参考にしてください。
動くかどうかは、今の自分の価値を知ってから決めても遅くありません。
まとめ|理学療法士の将来は、選び方しだいで明るくできる
最後に、この記事のポイントを振り返ります。
- 理学療法士の数は増え続け、診療報酬も据え置きで、給料は伸びにくい
- それでも、介護保険分野を中心に求人がなくなるわけではない
- 生き残る人は「専門分野」「時給で選ぶ」「臨床以外の柱」の3つを持っている
- まずは時給を計算し、専門分野を決め、自分の地域の求人を知っておく
理学療法士の将来性は、職業そのものではなく、あなたの選び方で決まります。
理学療法士としてのあなたの将来は明るいです。ただし、何も手を打たなければ、の話です。
空いた時間で収入の柱をつくるなら、副業はブログがおすすめ
残業の少ない職場に移って時間ができたら、その時間で収入の柱をつくってみてください。
私がおすすめするのはブログです。私自身、転職と並行してブログを始めました。初期費用が少なく、職場の外で自分のペースで続けられ、理学療法士としての経験がそのまま記事のネタになります。
なぜ理学療法士の副業にブログが向いているのかは、理学療法士の副業はブログがおすすめな5つの理由でくわしく解説しています。

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